日本ばね学会認定「ばね技術遺産」

日本ばね学会 『ばね技術遺産』 認定第28号

名称電縫管製 中空スタビライザ
(日本発條−横浜機工(現 ニッパツ機工)製)
取得年1979年
所有者日本発條株式会社
認定日2017年6月15日

認定理由

スタビライザは 旋回時に自動車の車体の傾きを抑え 外輪の負荷を低減するばねで その中空化は中実材に対し30〜50%もの軽量化が図れることから 燃費向上に貢献する 中空化は当初シームレス管でも検討されたが シーム位置を管理すれば電縫管の方が疲労に対する信頼性が高いことから 本ばねは2代目日産バイオレットに採用された その後 熱処理や新鋼種による高強度化 通電加熱法の開発など次々に技術革新が進められ 自動車の燃費向上への要求が高まった1980年代の中空スタビライザ生産急拡大の礎を築いた点で本ばねは歴史的・技術史的価値が高い よって今後末永く保存されることを願い ばね技術遺産に認定する
電縫管製 中空スタビライザ